認知症ケアに特化した看護資格について

ニーズが高まりつつある認知症ケアに特化した資格として、認知症看護認定看護師や認知症ケア専門士などがある。高齢化に伴い、病院や介護現場では認知症患者が急激に増えているため、認知症関連の資格を持つ看護師は頼もしい存在になる。そこで、ここでは、認知症認定看護師と認知症ケア専門士とはどんな資格なのかについて、具体的に説明しよう。

まず、認知症認定看護師は、2006年から日本看護協会により認定された資格だ。認知症認定看護師の役割は、認知症患者の症状に合わせたケア体制の構築と症状の悪化の防止、家族へのアドバイスなど多岐にわたる。認知症認定看護師の受験取得を得るためには、認知症看護の実務経験が3年以上必要であり、専門の教育機関に半年間通学しなければならない。また、その上で認定試験に合格する必要があるため、敷居は高いものの、専門性の高い知識とスキルを得ることが可能だ。

一方、認知症ケア専門士は「日本認知症ケア学会」が認定する民間資格であり、国家資格ではない。そのため、資格手当につながるとは限らないが、認知症ケアの知識とスキルは身につけられる。さらに、認知症ケア専門士は受験資格に専門の教育機関への通学がない。したがって、認知症認定看護師よりはハードルは低いだろう。ただし、受験資格の中には認知症ケアの実務経験が含まれているのは同じだ。高齢化社会では、 認知症関連の資格は医療と介護分野で活躍するための武器になるので、ぜひ注目してみてはどうだろう。