高齢化が進む近年、認知症の症状が見られる高齢者は年々増加傾向にある。その影響により、医療現場においても認知症ケアに関する知識が必要とされ始めているようだ。そのため、看護師の中にも認知症ケアに興味を持つ人が増えてきているのだろう。
認知症ケアに携わる場合に取得しておくと役立つ資格が、認知症看護認定看護師や認知症ケア専門士などである。これらの資格を保有していると、病院や介護施設の現場で活躍できる可能性が高くなる。たとえば、特別養護老人ホームや介護老人保険施設、介護療養型医療施設などの介護保険施設、有料老人ホームといった福祉施設のほか、認知症専門の事業所であるグループホームなどの職場が挙げられる。
認知症看護認定看護師の資格があれば、病院などのケアチームに所属し、医師たちと意見交換をしながら認知症患者への医療サポートを行うことができる。また、回復期リハビリテーション病棟や訪問看護ステーション、クリニック・診療所などでも資格を活かせるだろう。
認知症ケア専門士は介護現場や医療の現場で発揮できる資格だ。役割としては、認知症当事者やご家族へ最も適した介護サポートを提供することだろう。また、認知症の方へのサポートだけでなく、介護に携わる人材への育成や指導に関わることもできる。
今後もより多くの認知症ケアの知識に精通した人材が求められるため、将来のキャリアプランに新たな資格取得を検討してみるのもいいかもしれない。